日曜日の朝6時、時差ぼけで早く目が覚めた。
窓の外を見るといい天気。
マンハッタンから離れて「遠くに行きたい!」と思いつき、気になっていたアウトレットモールへ行くことにした。
ググってみると、バスで1時間のところにWoodbbury Common Premium Outletsというのがある。
ニューバーグ方面にある。
マンハッタンから直行バスがあるので、乗ってしまえばあっという間。バスはポートオーソリティバスターミナルから発着。
世界で一番忙しいバスターミナルのようです。ホテルから歩いて15分の距離にある。バスは先着順。もしかして混んでいるかもしれないので、7時のバスで行くことにした。
ホテルから競歩のようにお尻をクネクネさせ急ぎめで歩き、バスターミナルに向かった。
途中でお腹が空くだろうとカフェでクロワッサンとコーヒーを買うために、最初に見つけたお店に入った。
店員のおねえさんは開店準備をしている真っ最中だったので、丁寧に
「もうお店あいていますか?
コーヒー買えますか?」
と聞くととびきりの笑顔で、
「イエス」
よかった。コーヒーとクロワッサンを注文すると、レジがうまく作動しないのか、おねえさんは困っていた。
僕はバスターミナルに急いでいたが、
「Take your time」(大丈夫あわてずゆっくりやってね)
と言い余裕のある雰囲気をだしてみた。するとおねえさんはすぐにあきらめて、
「You know what?it is on me」
と言った。
It's on me → 私のおごり
と店員のおねえさんが僕におごってくれたのです。
実際にはおねえさんじゃなくて、レジを通していないだけだろうが、もしかしたら後でおねえさんが自腹で払ったのかもしれない。
僕はとびっきりの引きつった笑顔で、感謝を伝えてバスターミナルに向かった。
バスターミナルはめちゃ分かりにくい。アメリカの電車やバスは親切ではない。バスだけでなく公的な機関はとくに親切ではない
この記事を読むとウンウンとなる → アメリカの「お役所仕事」のはなし
毎回こうゆうことがあると日本人のサービスレベルは世界一ということを確認できる。
アウトレットモールへ行くバスはグルーポンで買うと安い。通常は往復で42ドルがグルーポンで買うと25ドル!しかもディスカウントクーポンもついてくる。めちゃお得 → グルーポンはこちら
バスターミナルの場所は確認していたが、肝心のアウトレットモール行きのバス乗り場が分からない。バスターミナルは三階建てで乗り場の数がたくさんある。
グルーポンで買ったクーポンはそのままでは使えず、窓口でチケットにしないと使えない。バスターミナルでかたっぱしに近くにいる人に歩きながら聞き続け、窓口の場所が判明。
バスターミナルの窓口で、iPhoneにクーポンを表示すると、おばちゃんは無言でチケットを手渡してきた。
このおばちゃんに「バス乗り場はどこですか?」ときいても「上の階」と言うだけで、愛想がない。
そんなにこの仕事が嫌なのか?
きっと、今朝出勤前にトーストのバターを塗った面を下にして床に落としたんだね。
だから機嫌がよくないんだね。
うんうん、わかるよ
と妄想することで、やるせない気持ちを解消した。
たまたま、僕の前に急ぎめで歩く韓国人の3人組がいた。これはきっとアウトレットモールへ行くなと確信し、ついていくと乗り場があった。こうしてバス発車五分前に乗り込むことができた。
アメリカのバスはボロいことが多く。清掃もキチンとされていないので、車内に独特なにおいがある。
強い洗剤や消臭剤を使うため、そのにおいで鼻が痛くなることもある。このバスがまさにそれ。鼻の奥がツーンとした。
急いで歩いたため、熱々のコーヒーはこぼれてシャツについたし、紙袋にはクロワッサンじゃなくてベーグルが入っていた。
モサモサしたベーグルとコーヒーを味わいながらバスでゆったりしようと思った矢先、事故で大渋滞に巻き込まれて、アウトレットモールまで2時間かかった。到着した頃にはもう太陽がジリジリしていた。
アウトレットモールは大きいが、カリフォルニアのそれに比べると普通に思える。感覚が麻痺してしまったのだろうか。
ほどよく田舎な景色
10時頃はまだ人が少ない
天気が良いため日差しが強くて、1時間も買い物をしたらへとへとになったが、よい買い物をすることができた。ニューヨークですることがなくなったらオススメです。
もちろん帰りのバスでは爆睡です。そしてまた渋滞・・・
アメリカは車が多すぎる。イーロン・マスクが始めた地下トンネル道路が完成するといいのに。 完成する頃には僕は生きてないだろうが