横浜市の長津田にフィールドアスレチックという手作り感満載な子ども向けの遊び場がある。
関東圏でのこのアスレチックフィールドの知名度は高くないが、行くと駐車場はいつも混雑しており、横浜エリアでは人気スポットである。
遊具の作りは決して完璧ではなく、手作り感がある。しかし子供たちは難しいアスレチックにもそれぞれ工夫をしながら挑戦している。
男子中学生のグループは水上に設置されたアスレチックを風のようなスピードで駆け抜け、数名は(率先して)水に落下して楽しんでいた。
その様子はまるでTBSの人気番組、SASUKEのようだ。
そんなキラキラした光景を僕は寝不足の細目で見ていた。大人になったらジャッキーチェンになるはずだった僕のチャレンジ魂がザワザワしはじめ、気が付くとアスレチックに挑戦していた。
あっという間に50個あるアスレチックコースも終盤となっていた。
45個目に「アリジゴク」というすり鉢状になったへこみから抜け出すという単純なものがある。
運営側はきっとネタ切れで、手を抜いて作ったんだろうなと邪推せざるを得ないくらいシンプルなただの穴である。
ここは大人なら斜めに走れば呼吸が乱れる前に抜け出すことができるはず。
子どもの運動会でパパがリレーに参加し、久しぶりに走ったパパはコーナーで転ぶ法則がありますね。
この日はその法則が僕に当てはまった日である。
この日のアリジゴクは前日の雨で地面が非常にすべりやすくなっており、子どもが自力で抜け出すのは難しくなっていた。
男子小学生たちも抜け出すのに苦労して転び、泥だらけになっていた。
そこで仁王立ちしている僕は
「キッズ達よ、俺レベルの大人が本気をだすとこんなものはピスタチオの殻をむくよりも簡単だ。今から圧倒的な差を見せてやる。目撃せよ!」
と抜け出す前からドヤ顔をしていた。
そして、アリジゴクの底から全力ダッシュで坂を上り始めた瞬間、ずっこけて右肩を地面に強打しながら転倒。
うつ伏せのままアリシゴクの底までズズッと滑り落ちていった。
転んだ理由は右脚ふくらはぎの断裂だった。
準備運動もせずにいきなりMaxのパワーで走りだしたので筋肉が耐えきれず断裂した。
転んで滑り落ちたアリジゴクの底で寝そべる僕。
ケガしたことをキッズ達に知られまいと、
「いやーおっちゃんちょっと転んじゃった~。地面がツルっとしてたからこれじゃーみんな転んじゃうよね~」
と心の中でみなに話しかけながら、ほふく前進で穴から抜け出した。
そこからは激痛で右足をまったく地面につけることができなくなった。
とんぼが足に止まっても激痛がするほど、体重をかけることができない。
実際にとんぼは止まっていないが。
その場からアスレチックフィールドの出口まで30メートルほどを左脚ケンケンだけで移動し、なんとか駐車場に停めていた車に乗り込んだ。ケンケンしすぎてハウルの動く城のカカシのようだ。
車はなんとか運転できたが、それから3日は家の中でも立って歩くことができず、ハイハイして移動していた。
2週間経過してようやく、現代人のように歩くことができるようになった。
学生時代にサッカーで同じ部位を断裂しているので、早めにリハビリをしないと足のつっぱりが長く残ってしまう。早速リハビリを始めた。
知人に紹介されて、リハビリにはマッサージガンを使ってみることに。
アマゾンで検索すると中華系のコピー商品がどっさりでてくる。
コメントもサクラっぽいので信用できない。こうゆうときは店舗で実物をみて、店員さんがどう思うか聞くのが良い。
こちらを購入しようとしたが在庫がなく、別メーカーの入門機を試してみることに。Amazonのレビューでもそこそこ良い。
こちらは小さくても十分な振動を感じる。パワーも満足だったのでこちらを購入。
リハビリは朝と晩に断裂したふくらはぎに30秒ほどあてるだけ。内部を刺激するので1回あたりに使用する時間は1分以内が推奨とのこと。筋トレの後に使用すると筋肉痛が軽減されている気がする。
そして、2か月後なんとかスノボーができるまでに回復した。←いまここ
普段クールを装っている(誰にもそう思われていないが)ので泥だらけでアリジゴクの底で横たわっている姿は誰にも見られてはいけない。
みなさんもアリジゴクがあったら、気をつけていただきたい。
今日の誰も使わない英語
アリジゴク → Antlion Trap
ふくらはぎを断裂した → I torn my calf muscle
ではまたー