「え!いつのまに!?」
Lineのグループにいつの間にか追加されていることがあります。
そんなに知り合いでもないので、ROM(リードオンリーメンバー)で既読スルーしていたら、あいつ忙しぶってる扱いされました…
車を運転していて後ろから突然ぶつけられ、被害者なのにぶつけてきた人に怒られた気持ちになりました。知らない間に何かが起きていて、そして知らない間にダメだしされるとは、不思議な時代です。
既読スルー → I ignored (his / her) LINE message
ちょっと長いですが、スルーは「無視」なので ignore を使います。
LINE以外にも携帯のメッセージは一般的にtextが使われます。
彼のメールをスルーしている → I am ignoring his text
無視されている → I am being ignored
彼女から返信がこない → She does not text me back
このグループの会話内で、アメリカにいる友達がバースデーだというメッセージが飛んでいたので、久しぶりにその友達にハッピーバースデーのメッセージを送ってみました。
そんなに仲良くないのに誕生日にだけ思い出したようにフェイスブックやメールでメッセージを送ってくる人は信用ならない!
と常日頃思っていたのだが、自分がそうだった…
ごめんなさい
でもこのバースデーの友達はアメリカに住んでおり、人種も違うのでそんなに頻繁にやりとりしないからです
という言い訳だけしておきます。
― バースデーメッセージを送ってから数日後 ―
この彼から返信があった。しかも結構な長文で。
その中に1つ気になる内容があった。
友達
「I was in love with someone but it was a romance scam」
「ロマンス詐欺にあっちゃってさー」
え?Romance Scam ロマンス詐欺?
なにそれ?
すごい気になるその詐欺!
と僕の知りたがりアンテナがMAXです。
すごく気になりスカイプで話そうってことになった。
彼は「なんてこの男は親身に話を聞いてくれるんだろう」とジーンと感動していたことだろう。僕は純粋にロマンス詐欺について知りたかっただけである。ごめんよ。
でも、友達がどんな被害にあったのかを知って、悪いやつをこらしめてやろうと思ったんだ。
本当さ!許せない。そんなヤツは!
(アメリカドラマの翻訳のセリフみたいですね)
「数年前に登録してずっと放置していた出会い系サイトから、ある日メールがきたんだ」
イーハーモニーというサイトと言っていた。確か
http://www.eharmony.com/
「写真付きでね、可愛い女性から友達になりませんか?というメッセージだったんだ」
「ちょっとうれしくなったので、返事をした。それから何度かメールをしていたらスペインに住んでいる女性だったんだ。アメリカに遊びに行くから今度会おうってことになった」
この時点で僕は「なんか怪しい!」と思うのだが。彼はピュアなので信用してしまったようだ。
好意を抱くと相手を必要以上に信用しようとしてしまう人の弱さってあります。コミュニケーションの回数が増えると「単純接触効果」 Mere-exposure effect で好意的になってしまうと心理学の授業でも学びました。
そのうちにこの女性はこんなことを言いだした
「早くアメリカに行きたい」
「旅行用のバッグがないから、欲しいんだ」
「気に入ったバッグが見つかったの」
「アメリカで会った時にお金払うから、買ってあなたの家に届けておいてくれないかしら?」
つまり、あるウェブサイトで彼がバッグを買いそれを彼の自宅に届けるということらしい。
この場合、商品はスペインではなく彼の家に届くので、彼女はなにも得るものがないから怪しくない。
彼はクレジットカードでバッグを購入した。価格は120ドルほど。
しかし、買った商品はなかなか届かない。1ヶ月しても届かない。さすがにおかしいとサイトにメールをしても戻ってこない。電話も通じない。
そして彼女とも連絡が取れなくなった。
ここに詐欺の仕組みがあったようです。
彼女が指定してきたウェブサイトは、どうやらお金だけ受け取って商品は発送しない詐欺サイトだったようです。
この女性ってのもほんとは男で、このサイトの詐欺グループの一員だったのかもしれない。
これを例えるなら食い逃げの逆パターンですね。
牛丼店で食券(カレー牛丼)を買う
↓
席について店員さんに食券を渡す
↓
いつまで待っても僕のカレー牛丼がでてこない
↓
キッチンの中を除くと従業員は誰もいなくなっていた
みたいなことです。
って例えが逆に分かりにくい・・・
その後、友達はクレジットカード会社に連絡をすると、香港の電気店で2000ドル分の買い物をされていたことが発覚。
バッグの分と2000ドルはカード詐欺のため、実質ダメージはゼロだったのはよかった。
しかし、心のダメージは残った。
なんてこったいです。
オンラインの出会い系が当たり前のアメリカ
→ 米国の結婚、3分の1はオンラインでの出会いから(AFPニュース)
このニュースサイトの記事にもあるように、アメリカでは出会い系サイトを使う人が多いので、オンラインで知り合うのは珍しいことではない。逆に日本人は慎重なため、オンラインの出会いはなかなか敷居が高い。
ということは日本よりも海外のほうがロマンス詐欺が多いのでは?
と思って検索してみるとでてきました。
被害者の切ない声…
こちらのScam watch(英語サイト)にあったのを一部日本語訳して紹介します。
“メルバ さんはオンラインで南アフリカの男性と出会いました。二人はオンライン上で愛を育み、メルバさんはその男性に6000ドルを送金してしまいました。このお金は老後の蓄えの一部。お金を送ってからは彼からは連絡がなくなりました”
“仕事を引退していたポールさんはオンラインサイトでセリーナという名前のガーナの女性と出会いました。ポールさんはセリーナに彼の個人的なことをたくさん話ました。ある日、ポールさんの元に1本の電話がきました。電話の主はセリーナの兄弟と名乗りました。セリーナが車の事故で入院し、脳の手術をしないと助からない。1200ドル送金してくれないかと言ってきました。もちろん送金して、最終的にはその何十倍ものお金を送金しました”
平常心では「そんなわけないだろ。怪しい」と判断できることも、恋愛感情があるとまさかそんな!ということになってしまうのでしょうか。
被害者のドキュメンタリーの動画(英語)もありました。ちょっと長いのですが英語の勉強を兼ねて頑張って観てみましょう。
詐欺師には男女関係なし。女性のフリをした男が多い。ターゲットが男の場合は送ってくる写真は露出の多い女性の写真だったり、ターゲットがおばさんなら、優しそうなおじさんの写真だったりする。写真はネットに落ちているのを適当に使われていることがほとんど。騙されたほうも、勝手に写真を使われた人もどちらも被害者です。
恋愛に発展するかもって、気にさせて、ハラハラもやもやさせる手口です。けしからん。
こちらのロマンス詐欺被害者のサイト(英語)では 「こいつに騙された」 という投稿がぞくぞくと追加されています。
在 マレーシア日本国大使館 も被害多発につき警告を出しています。
“インターネットの出会い系サイトやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等を通じて知り合った異性から、結婚や恋愛を前提に関係を深めつつ、 何かしらの理由をつけてマレーシアに向けて国際送金をさせようとする国際的な振り込め詐欺で、ロマンス詐欺、ナイジェリア詐欺と呼ばれることがあります。”
日本でも
“出会い系サイト等からメール交換を持ちかけてきます。メール交換をしているうちに、日本に会いに行きたいがお金が無いからと、旅費等を要求してきます。その後も、何かと理由をつけて、最終的に100万円以上の被害に遭います。”
騙された、詐欺被害というニュースがどんどん確認されています。インターネットを使えばコピペで遠くから人を騙すことができちゃうわけです。ナイジェリアのロマンス詐欺グループに関しては誰がみても怪しいのに、被害者は増える一方。
ブランド品のサングラスの偽サイトでクレジットカード情報をだまし取られたり(←僕)
旅行の懸賞で騙されたり(←僕)
スキー場で財布落としたり(←僕)
買ったばかりのTシャツにミートソースをこぼしたり(←僕)
しっかりと判断しないといけませんね。
他人をみたら泥棒と思え!
昔の人達はいいことを言います。
このブログを読んでいるあなたも泥棒ですか?
まさか!!
にげろー
出会い系で詐欺の英語
一目ぼれ → Love at first sight
話がうますぎて怪しい → It looks too good to be true
オンライン詐欺 → Online shopping fraud
ロマンス詐欺 → Romance scams
僕がカナダで騙されたのは Vacation Scam というものです。
Canadian Anti-Fraud Centre カナダの詐欺対策サイトでも警告がでています。 (英語なので読むのが面倒な方は、過去記事をどうぞ)
→ 懸賞でクルーズ旅行に当選したが、実は詐欺でお金を取られてしまったカナダの実話