この本を人から頂いた本ので読んでみました。
サブプライム不況でかなりの人が家を失い、海外にまでその影響を及ぼしているアメリカ経済不況の大きな問題。
しかし、アメリカが抱えている問題はもっとたくさんある。戦争している場合ではない。
アメリカは自由の国でみんなに平等にチャンスがある。そんなイメージがあるかもしれないが、実際にはワーキングプアの人口がものすごい勢いで増えている。
子供の給食費も払えず、フードスタンプ(国から提供される食料品を買えるチケットのこと)や生活保護を受けている人がとても多い。
本の中で紹介しているので驚いた点がいくつかあった。
すべてが正確かはわからないが、そういう人がいるというのは事実だ。
貧しい人ほど太っている と指摘している。
なぜか?
国から支給されるフードスタンプの金額は多くないので、みんな安くて簡単に食べれる食料 = ジャンクフードばかりを買うのである。
栄養価よりも満腹感が得られるものを買う。
ファーストフードばかりを食べる。
安くて量が多い冷凍食品を食べる。
そうやって、カロリーが多い食品ばかりを食べるので太っていってしまう。
お金に余裕がある層は、食べる物には気を使い、運動もするので体重はそこまで増えない。
アメリカの肥満にはそんなカラクリがある。
他にも医療費の問題がある。盲腸の手術をして破産する人が多いというのにも驚きだ。保険が適用されても盲腸の手術には100万円以上もかかる。
なのでギリギリまで病院にいかずに我慢して、入院する日数も最小限にしているそう。憧れのハリウッドセレブがいる国とは思えない実情。
大学を卒業するにもバイトをしながらも授業料や生活費が足りないのでクレジットカードを使う学生が多い。
卒業する頃には百万円単位の借金になる
↓
支払いができなくてブラックリストに載る
↓
就職活動の際に企業が信用調査をしたらブラックリストに載っているので採用されない
ということもある。
表面的にしか認識していなかったアメリカの貧困が具体的に伝わってきた1冊
アメリカの問題が浮き彫りになります。
おすすめ度 ★★★★☆
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