カナダで僕が通ってた大学の付属のESL(English as a second language)では
スピーキング
リスニング
リーディング
ライティング
の4つコースがありました。
そして、それぞれのコースがレベル1から4まであり、全部を終了しないと大学レベルのコースが取れない仕組みになっています。
この4つの中で1番やっかいなのがライティング。正しい文法で英語をちゃんと書くことは容易ではない。もともと文を書くのは日本語でも得意じゃないから、英語だと余計にストレスを感じる。
カンマやピリオドの使い方も知らない初心者なのに、いきなり 「タバコが体に与える害について」のレポートを書かされました。
練習としての課題なのでページ数は2ページと短い。でもわずか2ページのレポートなのに1週間もかかったのです。
そして結果は
書き直し!
の評価。
自分でもレポートのレベルが低かったのは分かってるけど、全体的にダメだしをされました。
「セミコロン ; 」 なんて今まで生きてきて使ったことないです。「コロン : 」 もおかしの名前でしょう。
「!」 ← この英語の呼び方分かりますか? びっくりマークですよね。
英語では exclamation mark エクスクラメーション マーク と言います。
こんな基礎なレベルで英語のレポートを書くのはほんとに修行のようでした。
毎週レポートを延々と書き続けるのです。書いて直しての繰り返しです。
本当に嫌になりましたが、不思議なもので10本くらい書いていくとだんだんと慣れてきて、英語のレポートの書き方のコツがわかってきました。そして、先生から指摘される部分も少しづつ。ほんとうに少しづつ減っていきました。
苦手なことでもある程度の量をこなすと、なんとかなるものです。
それでもなんとかならない留学生達はカナダ人にお金を払ってペーパー(論文)を書いてもらっていました。
宿題もお金で買えるものなんですね。
でもカナダ人がレポートを書くと、英語のレベルが一気に上がるため、先生には1秒で見破られます。その生徒たちは
「不正をした」
ということで、即日退学になりました。
「人のレポートのコピー」にはとにかく厳しいのがカナダの大学です。それは
plagiarism 盗用
と呼ばれて毎学期の最初の授業で先生に学校のポリシーとして、説明されるくらい注意が必要な問題でした。
幸い僕は、人にレポートを書いてもらいたくても払うお金もなく、それを人に頼む英語力すらありませんでした・・・
そのおかげで?僕の英語力やレポートを書く力は5ミリづつくらいゆっくりとアップしていきました。
それはそれはゆっくり過ぎて、このまま一生卒業できないのではないかと思うほどでした。