暗黙の了解を英語で。外国人が激怒!居酒屋のお通しが理解できなくてモメた。店員さんも困惑顏。

 

居酒屋に行くと出されるお通し。日本人にとっては当たり前のものであるが,世界ではそうではない。

お通し → Compulsory Appetizers 

米国のメキシコ料理店ではサルサディップとチップスが、お通し感覚で出されることが多いがたいていは無料だ。

海外では言わないと水すらでてこないのに「日本はおしぼりと小鉢まで無料でくれるのか?」と興奮していたイギリス人に

「これはテーブルチャージなんだよ」

と説明したらなんかフガフガしていた。気に入らないのだろう。

海外ではお通しなどはなく直球でサービスチャージが取られるお店がある。

そう考えるとお通しは席料として取られるかわりに一品提供し、そこからお金を請求する奥ゆかしい仕組みでもある。

なんて話をしていたら、なんでも正直に言う友達が居酒屋の店員さんに

「お通しいらないからね」「お金とらないでね」と宣言していた。

そんなことが可能だったのか。店員さんも困り顔だった。

実はお通しを拒否できるお店はあるのだが、通常大人はそんなことしない。暗黙の了解というやつだ。

 

キレる外国人

 

新宿にあるなんとか農場という居酒屋で、鶏肉の炭火焼にわさびを少しつけて食べていた。すると横のテーブルでザワザワする数人の声が聞こえてきた。

お客 「I didn’t order this」 これは注文してない

店員 「いえーす、でも えーと」

お客 「I said I don’t need this」 これ要らないから

店員 「えーと あー」

みたいなやりとりを延々としていた。外国人は日本語はできない。

こうゆうシーンは以前もみたことがある。「これはオーダーしてないからいらない」ともめることがよくあります。

そうゆうときはお通しのシステムを説明する紙かなにかを読んでもらえはいいのに。英語対応するほど外国人のお客がこないのだろうか。実は日本政府観光局も認識しているほどこのトラブルは多い。観光局が英語のマニュアルを用意するほどである。それだけ、このシステムが海外では異例なものとして国も認識しているのである。

外国人客が居酒屋、スナックなどで、付き出しあるいはお通しを出され、後で料金に加算されていることを知り、「注文していないのになぜ払わなければいけないのか」と、クレームになることがあります。トラブル回避のために・・・
日本政府環境局のサイトより

実際お通しがやっつけなお店も多く

これはいいね!

よりも

なんじゃこりゃ!

となる場合のほうが実感として多い。でもそんななのにそもそもなぜ存在しているのか?

実はこのお通しはお店にとっては重要な収入源。お通しという名目で実際には席料 Table charge  を取っている。

仮にお通し代金が三百円とする。一人当たりの飲食代金が三千円だとお通し代金は10%になる。お通しの原価はかなり低いので、その80%以上は利益となる。飲食店の利益率は高くて20%なので、お通しは大切な利益となる。サービス料を取られるよりもお通しのほうが気持ち的に損した感が少ない。

日本はチップがないのでそのくらいはいいじゃないかと思うが、お通しはたいてい

たこわさ
ゴマとうふ
切り干し大根
葉っぱのひたしたやつ
キャベツ

のような修学旅行の前に実施される全校集会のような存在なので、なくてもそんなに困らないものである。

「どうしてこんな謎の料理をだしてきてお金を勝手に請求するのかー」

となるのでお通しには外国人が大好きな

唐揚げ
寿司
天ぷら
トンカツ
すき焼き

などを少量でも出したらいいのです。そして、これは無料です。ただしテーブルチャージが300円かかりますよ。

と宣言すれば解決である。

 

英語の掲示板でもネタになっている。

「you can refuse the otoshi and not have to pay for it.」
Otoshiは拒否できるし払わなくてもよい

「You don’t have to actually eat the otoshi of course, but trying to send it back is simply rude.」
Otoshiは来ても食べなきゃいいだけ。キッチンに戻すのはとても無礼なことだ

「I usually eat the otoshi as I find them to be an interesting way to try new dishes. 」
Otoshiは自分の知らない新しい料理を知る1つの楽しみだ

「I routinely decline otoshi from watami and kin no kura because i don’t like the otoshi they make.」
わたみと金の蔵のOtoshiはダメだな

「iced oolong tea is “ou ron cha”.」
ウーロン茶は”ou ron cha”と発音する

Or actually ‘oo-rawn-cha’ is closer to the pronunciation」
いや、 ‘oo-rawn-cha’ と発音したほうが日本語に近い

 

日本について詳し過ぎる人が多い。

最終的に 「ウーロン茶の正しい発音はこれだ!」 と熱く主張する賢者たち。僕の記事と同じように話が脱線している。

掲示板(英語)

 

お通しの英語フレーズ

 

お通し →  Compulsory Appetizers 

compulsory → 義務的な、強制的な

暗黙の了解 → Tacit understanding / Tacit agreement

tacit → 無言、言葉に表さない

 

お通しでこれだけ長い前置きになるとは想定外だったので、本題である海外旅行者が日本で感じる違和感は次回に持ち越しすることにします。

 

 

 

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