ー即日解雇ー
外資系の会社は、社員を当日クビにするという話を聞いたことはないだろうか。
これは本当である。しかもわりと頻繁にある。
カナダのソフトウェア会社で働いていたとき、ある男がプログラマー職で転職してきた。30歳くらいで太めのその男は僕の隣のブースに座った。
※海外のオフィスは、背の高さくらいの仕切り壁で半個室になっていることが多い。周囲からあまり見えないようになっている。
この男が転職してきて2日目。ある瞬間を目撃した。この男はコーラにこっそりウォッカを入れて飲んでいたのだ。僕の席から彼がウォッカを入れているのが丸見えだった。
仕事はできたが常にほろ酔いのため、あっという間にウォッカコーラの噂がオフィス中に拡散し、3週間でクビになった。朝出社すると人事に呼び出され、そのまま彼は席に戻ってこなかった。
席に戻ることを許すとプログラムや会社のデータに悪さをするかもしれないので、席に戻さないのはよくある解雇の方法である。
ウォッカ男の場合、解雇されたことは理解できる。むしろもっと早くクビにならなかったのが不思議なくらいである。
しかし、真っ当に働きしっかり結果も出していてもクビになることがある。
僕が一緒に働いていたベテランのマーケティング部長が先日クビになった。彼女は有能だったので、わざわざ競合会社から引き抜いて転職してもらったのにだ。
本人も当日にCEOから連絡がきて知らされた。それを聞いて僕もショックを受けた。彼女は転職してきて約2年だが香港とアジアのマーケティングを担当していた。
もともとはロンドンから来て香港に長く住みアジアのマーケティングを熟知している。性格も良く、誰から見ても有能、優秀なのに、そんなことがあると思ってもいなかった。
もっと他に切られてもいい社員(あまり大きな声では言えない)がいるのに、どうしてだろう。
と憤慨した気持ちになったのでここに記しておく。
後日、本人とメッセをしたが、ショックを受けていてた。僕は励ます言葉が見つからなかった。前もって退職が分かっている場合はFarewell partyをすることもあるが、即日解雇の場合はそれもできない。
Farewell Party → 送別会
資本主義である以上、会社は利益を出す、経営を続ける、限られているリソースを振り分けて効果が最大になるよう努力する。
株式会社は「株主の要望に答える」を避けられないのだが、きちんと結果を出している人が切られるのをみたのは初めてだった。
外資系は上層部が変わると、その影響で下の役職者がガラッと入れ替わったりする。そうゆうことも関係しているのだと推測した。彼女は優秀なのできっと他にいくらでも転職先はあるだろう。
解雇の英語
今日でクビね → I have to fire you
遠まわしに言う場合は Let you go を使って
I will have to let you go で「辞めてもらうことになった」
We have decided to let you go
自分から退職する場合、Leave、Quit、Resign などを使います。Resignはフォーマルな意味があります。新聞で大臣が辞職するという場合に He is going to resign という見出しになっていました。
来月仕事やめることにした → I am going to quit/leave this company next month.
「いつなにが起きるのか分からないぞ」とビクビクしながら働くのは精神的によくない。心に余裕がないと生産性も最大化はされない。
しかし、会社に勤めている以上は可能性がゼロではないこと。いつそうなってもいいように、常にプランBを考えておくことが大切です。収入はひとつではなく、複数のソースがあるのが望ましい。
「そんなこと言っても、副業とかできないし」と決めつけてしまっては思考停止である。先日このニュースを見ました。
資格をとるだけではなく、世の中に何が必要とされているのかしっかりアンテナを立てて情報を集めておくこと。ということを僕の先輩からおそわった。
時代が変わって働き方もどんどん変化、多様化している。大学を卒業して、大手の一社に勤める働き方はもうなくなっていく。
自分がなにができるのか?
を伝えられるようにしておかないと、あっという間にAIに置きかわります。
事務作業、レストランの案内係、ネイリスト、スーパーのレジも将来なくなる仕事にリストされている。飲食店のレジもコンビニもレジはすでに機械またはICを使った無人化が実際に始まっている。単純作業は機械がやります。
「あなたは何ができますか?」
と聞かれて「コレができます」と言えるようになっていないとヤバイんですね。
そしたら僕はまず筋トレしてきます。悩みのほとんどは筋肉が解決してくれるのだから。